ウェブ1丁目図書館

ここはウェブ1丁目にある小さな図書館です。本の魅力をブログ形式でお伝えしています。なお、当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

死刑宣告を受けた敵将を助けた乃木将軍

乃木希典(のぎまれすけ)は、明治時代の軍人。戦前は、日本国内で知らない人はいなかったほどの人気者だったのですが、現在では知らない人の方が多いですね。また、乃木希典を知っている人でも、彼に対する評価は、日露戦争の旅順攻撃で多大な犠牲を出した…

応仁の乱を描いた短編時代小説を読んで、世の中が乱れても変わらないものがあることを知る。

応仁の乱は、戦国時代に突入する原因となった中世の大乱です。応仁の乱が起こった理由は、将軍継嗣問題なのですが、それ以外にも畠山氏の後継者問題なども絡んで、何が何だかわかりにくいですね。その複雑な応仁の乱を短編小説にしたのが、池波正太郎さんの…

京都での出会いからイラン旅行へと発展する大人の恋愛小説

祇園祭の宵山を一人で観覧する桐生亜希。彼女は27歳のグラフィックデザイナーです。3日間の小旅行で京都にやって来た亜希は、祇園祭の鉾や山を見学している時、一人の青年を見かけます。青年は、鉾や山に掛けられたペルシャ絨毯を真剣に眺めています。五木寛…

決断力を養うためには継続する努力をすること

世の中には、何でもパッパッと決断する人もいれば、なかなか結論を出せずに迷う人もいます。前者は決断力がある人という評価を受けます。一方、後者は優柔不断な人という評価を受けます。決断が早いか遅いかというのは、その人の性格による部分が大きいと考…

食うために働くのか、それとも、成長のために働くのか

なぜ、働くのか?これは、人間が生きている間に必ず考えることではないでしょうか?働かなければ食っていけない。だから、働くんだという人もいるでしょうし、仕事が楽しいから働くという人もいるでしょう。他人とのコミュニケーションのためという人もいる…

結末を読むと笑ってしまう敵討ちを題材にした短編時代小説

時代小説の定番のネタと言えば敵討ち。物語の設定は、父親の仇を討つというものが多いですね。池波正太郎さんの短編時代小説「黒雲峠」も、息子が父親の仇を討つというものです。最後は悲願を果たすのですが、その結末が、ちょっと笑ってしまうんですよね。

日本左衛門を召し取った徳山五兵衛秀栄を描いた短編時代小説

延享3年(1746年)9月9日に大盗の日本左衛門逮捕の命が、徳山五兵衛秀栄(とくのやまごへえひでいえ)に下ったことから始まる池波正太郎さんの短編小説「秘図」。この作品は、「賊将」という本の中に収録されています。始まりが、このような感じだから、五兵…

金銭は人生の目的となるのか?

五木寛之さんの「人生の目的」という本の中に「金銭について」という章があります。この章を読んでいると、お金との付き合い方は難しいなと感じました。そもそも、お金との付き合いに正しいとか間違っているとかあるのでしょうか?考え出すと、答えを出すの…

肉体を言葉から解放すれば最高のパフォーマンスを発揮できる

スポーツ、例えば、テニス、野球、サッカー、バレーボール、ゴルフ、スキーなど、なんでもいいのですが、競技中に失敗した時、心の中で、「何やってるんだ!」と自分自身を叱りつけることがありませんか?別にスポーツじゃなくても構いません。仕事でも料理…

進学校出身の調教師が持つビジネス感覚

2012年の日本ダービーを制したディープブリランテを管理していたのは、開成高校という進学校出身の矢作芳人調教師です。矢作厩舎というと、競馬ファンの間では、穴馬を激走させるイメージが強いですね。穴馬になるということは、弱い馬ばかりを矢作さんが管…

もしも昔の人が科学的という言葉にとりつかれていたら発酵食品は生まれなかっただろう

僕は、発酵食品が好きで毎日食べています。納豆は昼と夜に食べていますし、チーズは朝に、ヨーグルトは夕食後に食べています。他にも鰹節、キムチ、漬物も食べます。味噌や醤油も口にする機会が多いので、もはや、僕の食生活から発酵食品を抜いてしまうこと…

始めるのに遅すぎるということはないし研究開発に資金や設備が必要ということもない

日本人でチキンラーメンを食べたことがないという人は、あまりいないのではないでしょうか?チキンラーメンを製造販売しているのは日清食品です。そして、開発したのは安藤百福(あんどうももふく)さんです。安藤さんが、チキンラーメンを開発した時の年齢…

自分が放った刺客に左遷させられた信州松代藩の執政を描いた短編時代小説

江戸時代に信州松代藩という藩がありました。藩祖は真田幸村の兄の真田信之です。江戸時代中期、松代藩の執政であった原八郎五郎邸に密かに呼び出された児玉虎之助は、恩田木工(おんだもく)の密使平山重六を斬り、懐中から密書を奪うように命じられます。…

明治維新の功労者から賊将に落ちた桐野利明を描いた短編時代小説

幕末の薩摩藩に一人の剣の達人がいました。彼の名は中村半次郎。後に日本で最初の陸軍少将となった桐野利秋のことです。池波正太郎さんの短編小説「賊将」では、桐野利明の生涯が描かれています。池波さんは、他にも桐野利秋を主人公にした「人斬り半次郎」…

若者の欲求が噴き出すような感情と行動を静かに描写した小説

村上龍さんのデビュー作「限りなく透明に近いブルー」を読みました。この作品は、群像新人賞、芥川賞を受賞した作品です。群像新人賞受賞作品として掲載された時の龍さんの年齢は24歳。よく20代前半の若者が、このような作品を書くことができたものだという…

就職活動で知っておきたい名経営者が語る自社で働いて欲しい人材

テレビ東京系列で放送しているカンブリア宮殿という番組では、毎回、作家の村上龍さんとゲストの経営者の方が対談します。カンブリア宮殿は、書籍にもなっており、これから就職活動をしようと思っている学生の方や求職中の方が読んでおくと、役に立つ内容も…

小売業は購買代理業務。天動説原理から地動説原理へ。

現代の我が国の市場が、売り手市場から買い手市場に移行したと言われるようになって久しいですよね。これからは、顧客第一主義だとか、お客様目線での商売をしなければ生き残れないとか、とにかく、お客さんの立場に立った営業をしなければならないと言われ…

怠け者のイメージが強いイタリア人だけど、実はモーレツに働く

イタリア人は、陽気なイメージがあります。そして、仕事に対する姿勢もいい加減というのか、怠け者の印象が強いです。こういったイメージは、おそらく、メディアが作りだしたものなのでしょう。テレビをよく見る日本人は、画面に映っているイタリア人の表面…

現場で培った知識と経験を活かして上場会社の社長となったパート主婦の仕事術

2006年6月24日に東京証券取引所一部上場企業の社長にパート出身の主婦が就任しました。主婦が社長となったのは、ブックオフコーポレーションで、社長の名は橋本真由美さんです。ブックオフは、古本の販売と買取を主に手掛けている会社で、全国に800店以上も…

技術力で明治新政府に参加した肥前佐賀藩

明治維新を実現した勢力と言えば、薩摩藩、長州藩、土佐藩が有名です。この薩長土の3藩が、政治的に大きな役割を果たしたことが、倒幕につながったことは言うまでもありません。しかし、政治力だけで、倒幕が可能だったかというと、そうではありません。倒幕…

提灯張りかえ職人が黒船を造る短編時代小説

幕末の宇和島藩に嘉蔵という細工物にかけて、おそろしく器用な職人がいました。その器用さを褒められたことから、嘉蔵は提灯の張りかえを生業として生計を立てます。とは言え、提灯の張りかえだけでは食えないから、看板の下の方に「どんな細工物でもいたし…

中学校を卒業したら、まずはホームレスから出発

今では、中学校を卒業したら、高校に進学するのが当たり前になっています。中には、中学校を卒業して就職される方もいらっしゃるでしょう。ところで、中学校を卒業して進学することはおろか、就職すら認めない父親がいるとしたら、どう思いますか?なんてひ…

人は人から物を買いたいと思うもの。人との縁を大切にして出来たレストラン。

新幹線に乗っていて、隣に座って来た人にいきなり声をかけられたらどう思いますか?おかしな人じゃないのか?詐欺師?それとも宗教の勧誘?多くの方はそう思うでしょう。でも、新幹線で隣の乗客に声をかけて、たくさんの友達を作っている人がいます。一体、…

1日5分の仕事で1ヶ月100万円稼ごうとしたら電子辞書ができちゃった

携帯電話やインターネット事業を手掛けるソフトバンクは、我が国を代表する巨大IT企業です。そのソフトバンクを率いているのは孫正義さん。孫さんは、メディアにもたびたび出演しているので、ご存知の方も多いことでしょう。また、ソフトバンクの携帯電話のC…

出家した荒木村重と戦国の世に殉じた妻だし

遠藤周作さんの小説「反逆」は、荒木村重という小豪族を主人公にした作品です。上と下の2巻からなるこの作品のうち、上巻では荒木村重が織田信長に反旗を翻し有岡城に籠城するところまでが収録されています。そして、下巻では、前半部分で有岡城と荒木村重の…

同じ1時間でも生物によって時間感覚は異なる。それは人と人との間でも同じなのかもしれない。

時計の秒針が1周すると60秒が経過したことになります。1分ですね。僕たち人間が経過した時間を計測する手段は、主に時計です。太陽の傾きとか月の動きとかで時間を測ることはできますが、多くの現代人が時計を使っていることでしょう。時計の針がどれだけ動…

意思とは反対に明治維新に貢献した島津久光の生き様

幕末の薩摩藩に島津久光という殿さまがいました。厳密には、殿さまの父親という立場ですが、当時の薩摩藩で一番偉かったのは、島津久光です。彼の生涯を描いた短編小説に司馬遼太郎さんの「きつね馬」があります。「きつね馬」は、文春文庫の「酔って候」に…

酒に酔って会議で失敗した山内容堂の生涯を描いた短編小説

山内容堂。幕末の土佐藩の殿さまです。土佐藩といえば、坂本竜馬、後藤象二郎、板垣退助といったところが有名ですが、山内容堂も忘れてはいけません。何と言っても、江戸幕府が朝廷に大政を奉還したのは、山内容堂の功績なのですから。山内容堂を主人公とし…