ウェブ1丁目図書館

ここはウェブ1丁目にある小さな図書館です。本の魅力をブログ形式でお伝えしています。なお、当ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

生物

動物の行動を知ることで人間と動物の対立を回避しやすくなる

動物のしぐさに思わずかわいいと思うことがあります。そして、そのしぐさには、どういった意味があるのかと疑問に思うことも、しばしばあります。イヌやネコのようにペットとしてなじみ深い動物は、そのしぐさで、喜んでいるのか、怒っているのか、お腹が空…

ウイルスは生物の敵か味方か

新型コロナウイルスの流行で、多くの現代人が、ウイルスを恐怖の物体と認識したことでしょう。確かにウイルスは、コロナウイルスに限らず、人類に多くの病気を起こさせ苦しめてきました。人間に限らず、その他の生物も、ウイルスの攻撃で大きな打撃を受ける…

ヒトが進化によって獲得した教育

ヒトは、なぜ教育を受け、そして学習するのか。その答えとして、よく耳にするのは、大人になった時に必要な知識を子供のうちに身に付けておく必要があるといったものです。また、大人になってからも学習するのは、変わりゆく社会についていくためだと。しか…

エントロピー増大の法則に抗う生命の目的は何か

機械は、動いている時間と止まっている時間があります。洗濯機は、洗濯している間は動いていますが、洗濯が終わりコンセントからプラグを抜くと停止します。エアコンも、自動車も、工場の大型機械も、ほとんどの機械が動いたり停止したりを繰り返しています…

生命の持続と生物の多様性

生命の誕生は、今から約40億年前とされています。この40億年の間に生命は多種多様な進化を遂げ、現在では数えられないほど多くの種数となっています。40億年という気の遠くなりそうな時間の中で、生物は順調に増加していった時期もあれば、絶滅の危機にさら…

菌類との共生が人類が直面する課題を解決させる

菌は、何か汚いイメージがあり、人を病気にする悪い生物と思われがちです。確かに細菌やウイルスは、時に人を病気にしますが、菌類には、シイタケなどのキノコに代表される真菌もおり、すべてが悪者というわけではありません。菌類をひとくくりにして悪いヤ…

個体の死が種の繁栄につながる

「生き残れるのは、最も強い者でも、最も賢い者でもなく、変化に適応できた者だ」自己啓発書などでよく見る文章ですね。しかし、これは、半分間違っています。いや、もっと間違っているかもしれません。ダーウィンの進化論から、このような表現が使われるよ…

エネルギーで時間を買う人類

物理学では、エネルギーを仕事をする能力と定義します。人間にとっても、エネルギーは仕事をするために必要な活力とでも言えそうです。一般に人間は、食物からエネルギーを補給していると考えられていますが、その他にも自動車や電化製品などを使って、ガソ…

ねこと協調してきた人類

近年の日本社会は、空前のねこブームとなっています。テレビもインターネットも、ねこが大人気で、メディアでねこを見ない日はないほどです。それにしても、なぜ、人はねこに惹きつけられるのでしょうか。人に従順ないぬの方がペットとしては好まれそうで、…

コマーシャリズムが蔓延する社会は感染症に弱くなる

日本人は、世界的に見てとても清潔な民族だと言われています。帰宅した時、トイレの後、食事の前などは、手洗いをすることが習慣となっている人が多いことでしょう。中には、手洗いのたびに石鹸やハンドソープを使っている人もいますね。身体を清潔にする目…

花の名を知ると散歩が楽しくなる

街中を歩いていると、歩道脇や花壇で、草花や雑草を見かけます。ただ草が生えているだけなら素通りするのですが、花が咲いていると、立ち止まって見ることがあります。きれいな花だなと思いながら観賞するものの、悲しいかな、花の名前がわかりません。こん…

筋肉だけではない!タンパク質には様々な役割がある。

我々人間の皮膚、筋肉、内臓はタンパク質を材料としてできています。タンパク質と一言で言っても、その種類は非常に多く、ヒトの遺伝子が作り出すタンパク質は約2万種類であるとされています。1990年代以降のゲノム解析の急速な発展は、タンパク質の種類の数…

戦争はホモ・サピエンスの雄の本能なのだろう

ゴリラやオランウータンなど、霊長類には多くの種類があります。その中でも、現生人類のホモ・サピエンスは、最も優れた進化を遂げた霊長類と考えられています。言語を操るだけでも他の霊長類より優れています。しかも、言葉を文字にして他人に伝達すること…

光合成の目的は何だろうか

人間は、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出して生きています。人間は、酸素を体内に取り込んでエネルギーを作り出し活動しています。だから、酸素の安定供給は、我々の生存に重要な意味を持っています。一方で、人間は、エネルギーを作り出す過程で二酸化炭素…

生命科学から見た幸福な社会とは何か

人類の歴史を振り返れば、社会は、過去から未来に向かって発展していることがわかります。戦争によって一時的に社会が破壊されることはあっても、その後、建て直されて以前よりも発展した社会となっていきます。それゆえか、進化は今よりも進歩することと考…

自己犠牲が社会の利益になるかどうかはわからない

人間は、社会性のある生物です。家族、学校、会社、スポーツチームなど集団で行動することが多いです。もちろん、個人行動もしますが、その場合でも社会の一員であることには変わりありません。集団行動、つまり群れを形成して生活しているのは人間だけでは…

アユの回遊にはプロラクチン、摂餌なわばりの形成にはテストステロンが関与する

現代人にとって、旅をすることは非日常の行動です。基本的に住む場所は固定されており、転勤などの何らかの事由が発生しなければ、その場所に長期間住み続けるのが当たり前の感覚だと思います。しかし、定住は現代人には当たり前であっても、自然界では当た…

外部環境が変化しても体液や体温を維持調節して適応する生物のホメオスタシス

日本の風土では、1年を通じて30度ほどの温度変化が見られます。北国だと、もっと大きな温度変化になるでしょう。これだけ外気温に変化があるのに人間の体温は、36度から37度あたりで安定的に維持されています。また、真水を飲もうが味噌汁を飲もうが、人間の…

性分化の過程で身体の性別と心の性別に異なりが生じる場合がある

ヒトは生まれた時に女性か男性かが決まっています。ヒト以外の哺乳類、例えばイヌやネコも、生まれた時に雌雄の区別があります。これは、当たり前のように思えますが、女性なのか男性なのか区別がつかない場合もあります。多くの人は、身体を見れば、どちら…

生まれた後に性転換できる魚類

哺乳類は、生まれた時に雄か雌か決定されており、当然ながら、ヒトも生まれた時に男性か女性か決まっています。そして、生まれてくる時に雄になるか雌になるかを自分で決断できず、その個体の性決定は運しだい、あるいは神のみがその決定権を持っていると考…

生物の体内時計はホルモンと関係がある

我々人間は、時計という便利な道具によって時刻を知ることができます。夏の午後7時は明るく、冬の午後7時は暗いですが、時計を見れば周囲の明るさに関わらず、今が午後7時だとわかります。もしも、この世から時計がなくなったとしたら、正確な時刻を知ること…

比較内分泌学から見る投資行動

生物は、どのような仕組みで生きているのか。それを一言で説明するのはとても難しいです。生命維持のための体の働きは様々ありますが、血管の中に分泌されるホルモンも生命維持にとって重要な物質です。唾液や膵液のように口腔内や十二指腸内に分泌される物…

小さなストレスを受けることでストレス耐性ができる

生物の体は、タンパク質でできています。タンパク質は、20種類のアミノ酸のつながりですが、ただ一直線上につなげただけでは機能せず、立体的に形を整えなければなりません。このアミノ酸の連なりを立体的に整える能力はフォールディングと呼ばれ、生物はこ…

バイオテクノロジーは食料生産に貢献するし生命も誕生させる

生命は、親が子を産み、子が孫を産むといった具合に誕生していきます。哺乳類であれば、雌雄1組のペアが生命誕生には必要です。自然の摂理の中で、生命は誕生するというのが多くの人の当たり前の感覚だと思います。しかし、20世紀に人工授精により生命を誕生…

人類進化は適者生存か?幸運者生存や社会選択の影響を忘れてはならない。

強い者や賢い者が生き残るのではなく、環境に適応できた者が生き残るのだ。このような言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?特にビジネスの世界で聞くことが多い言葉ですね。社会のニーズに応える商品やサービスを提供することが、その企業…

壊すことの重要性をオートファジーが教えてくれている

我々人間の体を構成する重要な物質にタンパク質があります。タンパク質は20種類のアミノ酸が意味のある形でつながったもので、筋肉、皮膚、毛、爪、各種臓器はタンパク質からできています。人間が1日に食事で摂取すべきタンパク質量は、体重1kgにつき1gとさ…

省エネ生活を手に入れたナマコ

二酸化炭素の排出量の増加が地球温暖化の原因と言われています。真偽はわかりませんが。人類が文化的な生活を営むと、エネルギー消費量が増大するもの。電気もガスも、現代社会からなくなれば不便すぎて生活できませんから、快適な生活を保つためには、どう…

難病を克服できるかもしれない万能細胞には現実の壁を乗り越えてもらいたい

iPS細胞は、ヒトから取り出した皮膚に4つの遺伝子を入れて培養できる万能細胞です。万能細胞ですから、iPS細胞はどのような細胞にもなれるので、病気で臓器を摘出した場合でも、その患者の皮膚からiPS細胞を作れば、摘出した臓器と同じ臓器を生み出せ移植で…

フィールドワークは人間の想像力を超える

子供の頃は昆虫が大好きで、夏休みになると虫取り網を持って1日中昆虫採集をしていた人もいることでしょう。あれだけ大好きだった昆虫も、大人になると興味が無くなり、逆に毛嫌いし始める人も多いと思います。昆虫博士は、きっと大人になっても昆虫好きの人…

努力する人類を操る植物のしたたかな生存戦略

香ばしく焼きあがったパンの上でとろけるバター。想像するだけで、口の中いっぱいに小麦のほのかな甘みが広がります。今度は、焼きたらこが乗った炊き立てご飯を口の中にかき込む動作を思い浮かべてみましょう。ご飯がたらこの塩辛さを中和し、程よい旨味を…