ウェブ1丁目図書館

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行動経済学を知る人が増えれば研究結果と現実が乖離するだろう

人間には心があります。心は感情だったり、理性だったり、本能だったりします。そして、人により、心の在り方は異なります。

だから、同じ状況に遭遇しても、人により採るべき行動は異なって当然です。ところが、古典的な経済学では、人間は、自分の利益を最大化するために行動し、その判断も論理的なものだと仮定しています。しかし、人間は誰もが合理的な行動をできるわけではないですし、その時の感情によって選択する行動が違うこともあります。

そこで、人間の心をどう見るかに焦点を当てた行動経済学が、近年、注目されています。しかし、行動経済学の研究でわかったことでも、本当にそうなのかと疑問に感じる点があり、まだまだ経済学は発展途上にある学問なのだと気づかされます。

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中小企業は市場ニーズの把握と外部技術の調達でニッチな分野でシェアを獲得する

日本経済を支えているのは、中小企業だと言われています。

中小企業基本法によれば、資本金3億円以下、あるいは従業員数300人以下を中小企業としています。他にも、上場会社を大企業とし、その他を中小企業とする分類などがありますが、中小企業の範囲が広すぎ漠然としています。

そのため、中小企業の活力を高めることが、日本経済の発展のために重要だと言われてもピンと来ないところがありますね。

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中小企業の事業承継を阻むもの

事業は生まれては消え、消えては生まれるもの。

戦後、日本では多くの事業が生まれ、起業数が廃業数を上回る状況が長年続いていました。しかし、近年は、その傾向が逆転し、廃業数が企業数を上回る状況になっています。特に中小企業の廃業が増えており、これからも消えていく企業が増えていきそうです。

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誰かの借金は誰かの資産であり、誰かの支出は誰かの収入である。

世の中には、常に表と裏があるもの。

それは、経済の世界でも同じことです。誰かが借金をすることは誰かの資産が増えることであり、誰かが支出することは誰かの収入を生み出すことになります。自分がお金持ちになれば、誰かが借金をしています。自分が借金をしているのなら、誰かの資産が増えています。

買い物をすれば、自分の財布からお金が減りますが、そのお金はお店のレジに入ります。景気の良し悪しは、つまるところ、この表と裏の関係が頻繁に発生するか、鈍化するかと言えます。

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競争社会は人々の互恵性や利他性を養う

競争が社会にとって必要なことかどうかは、常に議論になっています。

競争には、必ず勝者と敗者が出ます。そして、勝者が富み、敗者が貧するのであれば、競争社会は経済格差を生み出すと考えられます。

それなら、競争がない社会にすれば、経済格差は生じず、誰もが平等になるのでしょうか。勝者も敗者も出ない社会では、努力をしただけ報われるように思えます。

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