ウェブ1丁目図書館

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悪人は悪人のまま

犯罪を描いた物語の終わりは、大体こんな感じです。

  • 犯人が最後に改心する
  • 犯人が正義の味方に成敗される
  • やむを得ない理由で悪事に手を染めた犯人に慈悲を与える


多くの場合、物語の終わりとともに悪者がいなくなるのが定番です。このような展開が、ウケが良いのでしょうね。でも、今昔物語では、悪者が最後まで悪者という話が多く、現代人の感覚からすると、そんな終わり方はありかと思ってしまいます。

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金銭問題も色恋沙汰も人間社会が続く限り発生し続ける

ドラマ、小説、漫画などの作品の中で、何か揉め事が発生する時、その原因は、金か色恋沙汰ということが多いです。

どちらも、視聴者や読者のウケが良いから、物語の中で使われるのでしょう。

金や色恋沙汰をテーマにした物語は、日本では随分と古くからあり、平安時代の今昔物語でも、よく出てきます。

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正直者が報われない話が多い今昔物語

12世紀に書かれたわが国最古の説話集である今昔物語。

「今は昔」で始まる有名な説話集で、1200編以上も収録されています。こんなに多くの説話が収録されているのですから、今昔物語の説話を参考にして作られた物語が多そうですね。

今昔物語を一から読もうと思っても、古典だから読むのに苦労しますし、1200もの作品を読み終えるのには相当な時間がかかります。代表的な説話を現代語訳して読みやすくなった入門書があれば、より多くの人が今昔物語に親しむことができるでしょう。

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関ヶ原の戦い前の情報収集の違いで分裂した真田家

慶長5年(1600年)9月に起こった関ヶ原の戦いは、天下分け目の合戦として知られています。

全国の大名が東西両軍のどちらかに加わらなければならない状況にあり、自軍が味方した方が負ければ、その時点で家は滅亡。したがって、関ヶ原の戦い前に徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍のどちらが勝つかを予測することは、どの大名にとっても大変重要なことだったはずです。

そんな中、東西どちらが勝っても家が存続するように保険をかけたと言われているのが真田家です。

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思想ではなく利益で人を結びつけた坂本竜馬

大政奉還によって江戸幕府を終わらせた坂本竜馬

後世の人は、武力を使わず、無血革命を実現させた竜馬を偉大な政治家や革命家と評価します。しかし、彼は、政治家でも革命家でもなく、商売人だったからこそ時代を動かすことができたのではないでしょうか?

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