ウェブ1丁目図書館

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ヤマト運輸のクロネコメール便廃止は筋の通らないことを許さない小倉昌男的経営学に合致するのか?

2015年1月22日にヤマト運輸株式会社がニュースリリースで、クロネコメール便の廃止を発表しました。

その理由は、信書(手紙)をメール便で送ることが認められていないことを荷主が知らずにメール便で送り、ヤマト運輸だけでなく荷主まで罰せられてしまう危険があるからです。

それなら、信書にあたるかどうかをヤマト運輸側で事前にチェックして信書にあたらない物だけをメール便で送ればいいではないかと思うのですが、事はそう簡単ではないようですね。

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不景気の時こそ投資拡大という発想に物申す

90年代のバブル崩壊以降、日本は長い不景気に突入しました。

景気が悪いと、物が売れなくなって給料も下がるから、できるだけ早く好景気に戻したいところです。

よく景気回復に必要なこととして消費が増えることが挙げられます。不景気とは世の中にお金が出回らなくなることで起こるのだから、消費を増やせば金回りが良くなり景気が回復するということですね。

そして、もう一つ、景気回復に効果的だと言われているのが設備投資を拡大することです。こちらも、お金を使うことになるので、世の中の金回りが良くなりますし、しかも、投資の効果は将来にわたって発現するので、長期的視野に立つと消費よりも投資の方が景気回復には重要なことのように思えます。

しかし、本当に投資拡大によって景気が回復するのでしょうか?

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「第二」を決めない「第一」では意味がない。優先順位を明確にする経営学。

よく「○○第一」という言葉を聞くことがあります。その言葉をよく使うという方も多いのではないでしょうか?

例えば、製造業や建設業に従事している方なら「安全第一」という言葉を目にする機会が多いでしょう。社是としている会社もあるはずです。また、小売業やサービス業なら「顧客第一」を掲げて、毎日、仕事をしているのではないでしょうか。個人なら「健康第一」や「家庭第一」などですね。

でも、「○○第一」と言っている人の多くが、「第二は何ですか?」と問われても答えることができないように思います。「第一」があれば「第二」があるはずですよね。

ヤマト運輸の会長であった小倉昌男さんは、経営においては、「第二」を決めない「第一」では無意味だといった趣旨のことを著書の「経営学」の中で述べています。

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どんなに正しいことでも「時」と「機」が合致しなければ実現しない

ドトールコーヒーの創業者の鳥羽博道さんが、初めてコーヒーを飲んだのは、コックの見習いをしていたレストランでした。

そのコーヒーは、缶入りのコーヒーで、缶詰独特の酸化した匂いと麦わらのような匂いがするもので、不味いとは思わなかったけど、格別、美味しいとも思わなかったそうです。

鳥羽さんの著書「ドトールコーヒー『勝つか死ぬか』の創業記」によると、初めてコーヒーを飲んだ時の感想は、「これがコーヒーか」という感覚だったとのこと。

その後、別のレストランで働くことになった鳥羽さんは、そこで二度目のコーヒーを口にすることになります。その時のコーヒーは、とても香りが良く、美味しかったそうです。以来、1杯の美味しいコーヒーが、仕事に対する取り組み方を大きく変え、それまで、コーヒーを漠然といれていたのですが、どうすればもっと美味しいコーヒーをいれることができるかと、研究するようになっていきました。

もしも、鳥羽さんが、2軒目のレストランでコーヒーを飲まなければ、ドトールコーヒーはなかったかもしれません。

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始めるのに遅すぎるということはないし研究開発に資金や設備が必要ということもない

日本人でチキンラーメンを食べたことがないという人は、あまりいないのではないでしょうか?

チキンラーメンを製造販売しているのは日清食品です。そして、開発したのは安藤百福(あんどうももふく)さんです。安藤さんが、チキンラーメンを開発した時の年齢は48歳でした。それも、無一文の状態から研究開発を始めたそうです。

安藤さんは、著書の「魔法のラーメン発明物語」の中で、「人生に遅すぎるということはない」と語っています。

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