ウェブ1丁目図書館

読書で得ること感じること。ここはウェブ1丁目にある小さな図書館です。本の魅力をブログ形式でお伝えしています。

経営分析はビジネスのスピードを把握する道具となる

ある企業の株式を買うかどうかを決める際、何を基準にするでしょうか。

「最近、株価が上がっているから買いだ」とか、「このところ、ずっと株価が下がり続けているから、そろそろ買いだ」とか、株価を基準にする人が多いように思います。しかし、株価は、買い注文が入れば上がりますし、売り注文が入れば下がりますから、株価それ自体は企業の実力を測る指標とはなりません。

株式の価値を担保するのは、その企業の財政状態や経営成績です。どちらも株価を見ていてもわかりません。企業の財政状態や経営成績を知るためには、有価証券報告書経理の状況を見なければなりません。そして、ここに記載されている貸借対照表(財政状態計算書)や損益計算書を理解できる経営分析の力が必要になります。

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従業員の人生を守っている経理部

会社の業務の中でも、経理はお固い仕事との印象を持たれます。いつもお金の計算ばかりをして、細かいことをチクチク言ってくる嫌な部署と思っている営業担当者もいるでしょう。

しかし、それが彼らの仕事ですから文句を言うわけにはいきません。むしろ、気づかない間に経理に助けられている人が多いのですから、感謝しなければなりません。

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担保で貸すか、事業で貸すか

金融業界では、しばしばオーバーバンキングという言葉が使われます。

オーバーバンキングは、お金を借りたいと思っている事業者よりも、銀行、信用金庫、信用組合の数が多すぎ、過剰な低金利競争を招いていることを意味します。早い話が、銀行が余っている状態がオーバーバンキングです。

しかし、銀行が余っているというのは本当なのか、疑問があります。資金繰りに困っている事業者はいくらでもいるのになぜオーバーバンキングなのか、不思議です。

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いつの世も市場原理と政府は対立する

江戸時代、米は食品でもあり、通貨でもありました。

幕府や大名は、毎年の米の収穫高の一部を年貢として徴収し、それを旗本や家臣たちの手当てとしていました。また、米は、売却されて貨幣と交換されることもありました。

江戸時代に米を貨幣と交換した市場として有名なのが、大坂堂島米市場です。貨幣経済が発達し始めていた江戸時代、各藩は、米を大坂に輸送して売却し、現金収入を得ていました。

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生命保険は死亡保障だけで良い

自分が万が一死亡した時、家族が生活できるようにいくらかのお金を残しておきたい。

このような理由から貯蓄に励む人は多いことでしょう。しかし、十分な貯蓄ができる前に死亡することだってあり得ますから、貯蓄だけで家族の生活費を担保するのは難しいです。そこで、生命保険への加入を検討することになります。

自分が突然死亡しても、家族が3,000万円の保険金を受け取れる死亡保障を買っておけば、1年後に死亡した場合も10年後に死亡した場合も、3,000万円の保険金が家族に支払われます。きっと、多くの人は、このような死亡保障があれば十分でしょう。

しかし、生命保険に加入している人は、上のような死亡保障だけでなく、複数の特約も付けているので保険料が非常に高くなっているはずです。生命保険で必要なのは、死亡保障だけ、それ以外の特約は無視でよろしい。

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