ウェブ1丁目図書館

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京都人の曖昧な言葉を使う性格は争いを避けるため

「京都」という言葉には、日本らしさや雅を感じます。どちらかと言うと良い印象を受けます。

ところが、「京都人」という言葉には、いけず、曖昧といった悪い印象を持っている人が多いようで、京都人は性格が悪いと思われがちです。直接的な言い方をしないので、まどろっこしいとか、何を考えているのか伝わりにくいから実は腹黒いのではないかとか、とにかく京都人に対する他府県の印象は、お世辞にも良いとは言えません。

しかし、この京都人の性格は、実は余計な争いを作り出さない平和的なものなのです。

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全人類のミトコンドリアは1人の女性から遺伝した

人間は細胞の集合体です。その細胞の中には細胞核があり、細胞核には遺伝情報が詰まったDNAがあります。自分の体の情報を子孫に受け継がせるためにDNAは重要な存在です。

DNAは細胞核以外にミトコンドリアの中にも少量存在します。ミトコンドリアは、細胞質にある細胞小器官で呼吸に関係した器官です。また、生命活動を行うために必要なアデノシン三リン酸(ATP)を産生するエネルギー工場の役割も果たしています。

このミトコンドリアも、自分の両親から受け継いだのだろうと思うでしょうが、実は、ミトコンドリアは母系遺伝しかしないので母親からしか受け継ぐことができません。

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戦前の軍国主義と戦後の平和主義は元寇までさかのぼる

鎌倉時代に日本を窮地に陥れた大事件と言えば元寇です。

元寇は、モンゴルから興った大帝国「元」が海を渡って、日本を支配下に治めようとした事件で、それまで他国の脅威はあったものの侵略されそうになったことはこれが初めてです。しかし、日本は元に侵略されませんでした。その大きな理由は、神風が吹いたからとされています。

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邪馬台国は統一国家か地方政権か

日本には、3世紀頃に邪馬台国という国があったようです。

歴史の教科書にも出てくるので、邪馬台国は実在していたのでしょうが、邪馬台国が固有名詞だとは言い切れず一般名詞であった可能性が捨てきれません。邪馬台国があったとされる場所も、九州説と畿内説で議論がありますから、邪馬台国に関してはまだまだ謎が多い状況です。

そして、邪馬台国が古代日本を支配していた統一国家だったのか、それとも数ある地方政権のひとつだったのかについても論者によって見解が分かれています。

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古事記と日本書紀で異なるヤマトタケル伝説

日本の誕生から古代の歴史までを記録した史料に古事記日本書紀があります。両者を合わせて記紀と称されることもあります。

両者の記述は、似ている部分もあれば異なっている部分もあります。古事記が国内向けであるのに対して、日本書紀が海外向けであったという目的の違いが記述の違いになっているのかもしれません。

特に両者の違いが顕著に表れているのが、ヤマトタケル(日本武)伝説です。

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