ウェブ1丁目図書館

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時代小説

出家した荒木村重と戦国の世に殉じた妻だし

遠藤周作さんの小説「反逆」は、荒木村重という小豪族を主人公にした作品です。上と下の2巻からなるこの作品のうち、上巻では荒木村重が織田信長に反旗を翻し有岡城に籠城するところまでが収録されています。そして、下巻では、前半部分で有岡城と荒木村重の…

意思とは反対に明治維新に貢献した島津久光の生き様

幕末の薩摩藩に島津久光という殿さまがいました。厳密には、殿さまの父親という立場ですが、当時の薩摩藩で一番偉かったのは、島津久光です。彼の生涯を描いた短編小説に司馬遼太郎さんの「きつね馬」があります。「きつね馬」は、文春文庫の「酔って候」に…

酒に酔って会議で失敗した山内容堂の生涯を描いた短編小説

山内容堂。幕末の土佐藩の殿さまです。土佐藩といえば、坂本竜馬、後藤象二郎、板垣退助といったところが有名ですが、山内容堂も忘れてはいけません。何と言っても、江戸幕府が朝廷に大政を奉還したのは、山内容堂の功績なのですから。山内容堂を主人公とし…

寄らば大樹か反逆か・・・。戦国時代を生き抜くためにとった荒木村重の決断は?

戦国乱世を統一するのは、織田信長か?まだ、武田信玄も上杉謙信も顕在だったころ、一人の武将が織田信長に従うべきかどうか迷っていました。戦国時代は、全ての武将が天下統一を目指したわけではありません。天下を統一するのは誰なのかを予測し、その配下…

名前や肩書が人の考え方や行動を縛ることに陰陽師を読んで気付いた

陰陽師(おんみょうじ)。それは、平安時代に実在した占い師のような人のこと。夢枕獏さんの小説「陰陽師」では、以下のように定義しています。 陰陽師は、星の相を観、人の相を観る。 方位も観れば、占いもし、呪詛によって人を呪い殺すこともでき、幻術を…

池田屋事件の影の主役山崎蒸を描いた短編小説

1864年6月5日に新選組が、京都の旅籠池田屋を襲撃し、長州系の浪士たちを斬ったり捕縛したりと大活躍しました。これを池田屋事件といいます。数十人の浪士が会合を開いている池田屋に斬り込んだのは、近藤勇ら5名。外を固める隊士も数名いましたが、人数では…

西郷隆盛を理想の政治家に育てた2人の人物

誰もが知っている歴史上の人物。その代表的存在と言えるのが西郷隆盛ではないでしょうか。池波正太郎さんの小説「西郷隆盛」を読むと、西郷隆盛が理想の政治家であったことがわかります。実際の西郷隆盛は、池波さんが描いた西郷隆盛像とは違うのかもしれま…