ウェブ1丁目図書館

読書で得ること感じること。ここはウェブ1丁目にある小さな図書館です。本の魅力をブログ形式でお伝えしています。

世の中は後知恵バイアスだらけ

良かれと思ってしたことが逆効果だった。

そんな時、「やっぱり最初から上手くいくわけないと思ってたんだよ」と言ってしまうことがありませんか。

その気持ちよくわかります。「最初から上手くいくわけないと思ってたのなら、やらなければ良かったのに」と責める人もいるでしょうが、そういう人だって、過去に同じような経験をしているものです。

後付けで、いろいろと理由を並べるのは、人間の性です。どんなに合理的に行動しようと思っていても、結果的に不合理な行動をしてしまうのは人間だから仕方ないことです。人間は、論理的に物事を考えられるように思えても、そんなに大した思考回路を持っていないのです。

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リテラシーは感情を制御できるか

最近、リテラシーという言葉をネット上で目にする機会が多くなりました。科学リテラシー、金融リテラシーなど。

リテラシーとは何ぞや。一般的に解釈されているのは、ある分野の正しい知識を持っており、その知識を場面に応じて活用したり応用したりできる能力といったところでしょう。教養に近い意味合いを持っていそうですが、リテラシーと言った方が、もっと実践的で具体的な感じがします。

また、特定分野のリテラシーが高いと、その分野で論理的かつ合理的な判断や行動をできるようになりそうです。単に情報を詰め込むだけの勉強では、知識を有効活用できないので、リテラシー教育が重要だと聞くことも多くなっています。

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身近な疑問や噂話の真偽は行動経済学で確かめられる

経済学に持つイメージは、どのようなものでしょうか。

あんなものは机上の空論で現実世界と乖離した理屈だと思う人もいれば、しっかりと勉強すれば、将来、どのように株価が動くかを予測できる学問と捉える人もいることでしょう。あと、やたらと数字が出てきて何を言いたいのかよくわからないという人もいると思います。

また、経済学の知識を役立てられるのは、日本銀行財務省などで働いている一部の人だけと思われがちなのも、経済学の特徴ではないでしょうか。

でも、経済学は、実はもっと身近な存在であり、多くの人の生活と密着した側面も持っているのです。

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行動経済学で偏見と差別を考えてみる

現代のような貨幣経済が発達した社会では、経済学が重要な学問となっています。

経済学では、複雑な数式が出てきたり、非現実的な前提をもとにしてモデルが組み立てられたりするので、取っつきにくいイメージがあります。しかし、最近では、人の心を分析する経済学が注目されるようになり、自分たちの行動がどのように経済に影響を与えているのか、一般人でもイメージしやすくなっています。

人の心に焦点を当てた経済学を行動経済学といいます。

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因果関係を確認するためにはRCTが有効だが、実施できるかどうかは別問題

喫煙すると死亡率が高まるというデータを見せられると、タバコが肺がんなどの病気と関わっているんだなあと思ってしまいます。1日の喫煙本数が増えるほど、肺がんにかかる確率が高くなるグラフを示されれば、もう、その時点でタバコが肺がんの原因だと決めつけてしまいます。

しかし、タバコと死亡率、タバコと肺がんとの間に相関関係があったとしても、因果関係があるとは言い切れません。なぜなら、バイアスが存在しているかもしれないからです。

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