ウェブ1丁目図書館

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精神力を強くしたいなら筋トレをした方がいい

自分は精神力が弱いとか忍耐力がないと思っている方。

別にあなただけが、そういった面を持っているわけではありません。誰だって、心の弱さは抱えているものです。ただ、精神力が強い、忍耐力があると、傍から見て感じることができる人というのは、心の弱さが外に表れていないだけなのではないでしょうか?

自分の弱さを外に出さないというのは、とてもかっこよく思えます。きっと、その弱さを隠す術を身に付けているのだろうなと思ったりもしますが、そういう人たちというのは、おそらく、積極的に弱さを隠そうとしてはいないでしょう。無意識のうちに精神面の弱さを見せなくなっているだけだと思います。

体を鍛えることでメンタルタフネスが高まる

精神力が強いということをカッコよく言うと、メンタルタフネスですね。

トレーナーの山本ケイイチさんは、バリバリと仕事をこなしている一流のビジネスパーソンは、トレーニングをする習慣を持っていると、著書の「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」の中で述べています。

レーニングをする目的は、多くの場合、肉体的な健康を意識してのことです。体力の向上、肥満の解消といったことが真っ先に思いつくことでしょう。仕事上、重要な地位にいる人は、自分が体を壊すことで、会社、同僚、取引先に迷惑をかけることをわかっていますから、普段から健康を意識した生活習慣となる場合が多く、トレーニングもその一環として行っているのでしょう。

しかし、トレーニングは肉体的な健康の他に精神面でも、大きな利点があると山本さんは語っています。

レーニングをすることによって、精神的にタフになる、思考がポジティブになる、直観力が高まる、クリエイティビティが磨かれるなど、メンタル面でのメリットもはかりしれない。(18ページ)

現代のスピード社会でも短期間に結果を出せないのがトレーニン

とかく現代は何をやるにしてもスピードが求められます。

特に仕事の場では、そのような傾向が強く、時間をかけて結果を出すことよりも、すぐに結果が出なければ次のことを試していくというスピードを重視した方が、事業が発展していくと言われることが多いですね。有名な大企業でも、こういったスピード重視の経営が行われていますし、それがビジネスの成功につながっていることは否定できません。

でも、このようなスピード重視の時代には、人々の考え方が短絡的になる傾向があります。中には、金さえ出せば何でも手に入ると考える人もいますし、短期間に結果が出なければ、あきらめてしまうという人も多いですよね。

しかし、トレーニングというのは、すぐに結果が出るものではありません。どんなに大金を出しても、今すぐにムキムキの体に変身することはできません。しかも、一度手に入れた筋肉質な肉体も、何もしなければ衰えてしまいます。

レーニングは、短絡的なことばかりがもてはやされている現代において、数少ない、短絡的でないものなのだ。
本当にトレーニングの意味を理解したら、「すぐに成果が上がる」「すぐに儲かる」といったうさんくさい謳い文句に心惹かれたり、お金ですべて解決できるような思想に惑わされそうになったりしても、「いや、そうじゃないな」と気づくことができる。(23ページ)

なぜメンタルタフネスが高まるのか?

筋トレをしている人ならご存知と思いますが、体を鍛え始めてから見た目の変化が出るのに半年程度はかかります。

3ヶ月程度では、筋肉は大してつきません。せいぜい、以前よりも体が引き締まったような気がするといった程度ですね。でも、半年以上トレーニングを続けていれば、他人が体型の変化に気づきだすことがあります。

仮にダイエット目的でトレーニングをしていたなら、周りから「最近痩せましたね」とか「お腹がへこみましたね」なんて言われることがあります。この言葉を発した人は、ただ事実を述べただけで、痩せたことがいいとも悪いとも言ってません。でも、ダイエット目的でトレーニングをしていれば、以前よりも痩せようと努力をしているのですから、こういった言葉をかけられると、自分の努力を評価されたように感じます。

すると、今度は、トレーニングだけではなく食習慣の改善や睡眠にも気を配るようになり、自分の体への関心が高まり、さらに肉体に強い負荷をかけようとします。これがメンタルタフネスへとつながっていくんですね。

正直、トレーニングは苦しい。しかし、それへの耐性ができることで、仕事や日常生活のトラブルやアクシデントに対しても「自分はあの辛さに耐えられるんだから大丈夫」と思えるようになる。
さらに続けると、トレーニングの効果を、数字や体のサイズの変化など目に見える形で確認できるようになる。そうすると「最初はひどいものだったのに、今回体力テストをしてみて、こんなによくなっている」「私もやればできるんだな。じゃあもっとやろう」と、自分を肯定的に評価し、自信が持てるようになる。(27ページ)

そして、このようにメンタルタフネスが高まると、今までとは意識が変わってきます。

これまでは、短期間に結果を出す、お金で何でも買えるという発想だったのが、一発逆転で大成功なんてありえない、奇跡が起こってトラブルが解決できることなんてありえないといったように考え方が変わってきます。

結局、結果を出すためには愚直に淡々と作業を積み重ねていくしかないとわかってくるんですね。

体の充実あってこその精神力

「心技体」という言葉がありますが、ゴルファーの青木功さんは、そうではなく「体技心」だと述べています。これは、以前に紹介した「俺の健康自慢」という書籍の中で書かれていたことで、体の充実があってこそ心も充実するのだといった意味です。

この青木さんの考え方と山本さんの考え方は、体を鍛えることでメンタルタフネスが高まるという点で一致していますね。


さて、冒頭で精神力が強い人や忍耐力がある人は、無意識のうちに精神面の弱さを見せなくなっていると述べました。

おそらく、こういった人たちは、肉体が充実しているから自然と精神面も強化されているのだと思います。自分の周りで、がっしりとした体格の人を思い出してみてください。きっと、精神的な弱さをあまり見せないのではないでしょうか?いつも元気で明るい雰囲気を出している人は、体格が良くないですか?

もちろん、体が小さくてたくましく見えないという人もいるかもしれませんが、よく観察すれば、姿勢が良かったり動きが機敏だったりと、動作に躍動感があるはずです。きっと彼らだって、精神的な弱さを抱えているのでしょうが、現在、体を鍛えていたり、過去に体を鍛えていた経験があったりするから、メンタルタフネスが高まっていて、精神的な弱さが外に表れなくなっているのでしょう。


ここまで読んでいただいた方なら、「お前は体を鍛えているのか」と聞きたくなると思います。

もちろん、僕は筋トレをしています。もう2年以上続けていますね。ジムに通っているわけではないですが、コツコツと自重を使ったトレーニングをしています。その甲斐あって、20%近くあった体脂肪率はが現在では10%を切っています。

山本さんが言うようにトレーニングをし始めてから、いろいろと体の健康を気に掛けるようになり、食事内容も見直しました。健康に良いとか悪いとかいう情報も収集し、自分の体で試しながら、取捨選択しています。

多くの場合、今までの生活習慣を捨てることで、体に変化が出てきましたね。そして、今までの生活習慣に何かを足すことで、体が良い方向に変わったなんてことはありませんでした。


運動が健康に良いとよく言われますし、それを知っている人は多いことでしょう。でも、実践している人は少ないんですよね。

忍耐力がないなと感じている方は、筋トレなら、自宅ですぐに始められるので、最初は1分でも、腕立て伏せなりスクワットなり始めてみてはいかがでしょうか?