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ウェブ1丁目図書館

読書で得ること感じること。ここはウェブ1丁目にある小さな図書館です。本の魅力をブログ形式でお伝えしています。

消極的失敗は気付きにくいから日々の改善が必要なのだ

失敗した!

そう思う時って、何かにチャレンジしてうまく行かなかった場合ですよね。こういう失敗を積極的失敗といいます。積極的失敗も失敗には違いないので、しないに越したことはないのですが、自分自身で失敗したことに気付けるだけ、まあ、ましと言えるでしょう。また、失敗をするから成功するんだという人もいるので、積極的失敗が必ずしも悪いこととは言えません。

積極的失敗の反対は、消極的失敗です。つまり、何もせずにボーっとしていたら、不都合な方向に事態が進行してしまい、取り返しのつかない状況になることです。わかりやすい例でいうと、災害が起こった時、食糧を備蓄しておかなかったために食べるものを確保できなかったといったことです。

楽天市場三木谷浩史さんは、著書の「成功のコンセプト」の中で、ビジネスにおいては、「消極的失敗こそ恐れるべきなのだ」と述べています。

消極的失敗にはプラスの面がない

何も行動をしなければ何も起こりません。

これは当然のことです。だから、多くの人は、何もしなくても現状維持だと考えます。僕も、そういう風に考えてしまいますね。でも、相対的に物事を見ると、現状維持できないこともあります。

例えば、野球部に所属していて、レギュラーだったとしましょう。この場合、自分はレギュラーなのだから、練習しなくても問題ないと考えていたら、他の部員たちが猛烈に練習をして上手くなり、自分は補欠になってしまいました。自分の能力は現状を維持できているかもしれませんが、他の部員の能力が上がったことで、相対的に野球が下手な部類に入り、レギュラーじゃなくなったわけですね。


こういった失敗からは何も得るものがありません。

毎日、練習に出て、バットにボールが当たらなくてもバッティング練習をしていれば、何かを学ぶことができます。カーブが苦手だとか、内角高めが苦手だとか、そういったことに気づくでしょう。でも、バッティング練習に参加しなければ、こういったことに気付きません。それどころか、なぜ、自分がレギュラーから外されたのかも理解できないことが、しばしばあります。

ビジネスに取り組む人間は、積極的失敗はむしろ歓迎すべきだ。もちろん失敗しないに越したことはないけれど、少なくともそこから学ぶことができる。(中略)
消極的失敗には、そういうプラスの面がまったくない。何より危険なことに、しばしば本人は失敗したことにすら気づかない。何もしないのだから、表面的には失敗のしようがない。けれど実際には、消極的失敗を重ねているのだ。(127ページ)

日々の仕事の改善で消極的失敗を予防できる

では、消極的失敗を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか?

先の野球部の例だと、まず練習に参加することですね。練習しなければ、他の部員に追いつかれ、やがて追い越されていくのですから。

でも、毎日同じ練習ばかりをしていても、上達には時間がかかります。だから、少しでも早く上達したいのであれば、日々の練習の中で、ちょっとずつでも練習内容を改善していかなければなりません。どんな些細なことでも改善を続けること、改善しようとする意識を持つこと、それが大切です。


しかし、多くの人が、少しの改善もできずにいます。僕も、改善できないことなんて、たくさんあります。今、何かを改善しなかったからといって、明日すぐに不利益が自分の身に降りかかってくることは、そうそうないでしょう。だから、改善しようという意識がわいてこないわけです。

おそらく、こういった意識が消極的失敗を招くのでしょう。ある時、災難が降りかかって来た時、不運だったと思うかもしれません。でも、それは、不運だったのではなく、消極的失敗という可能性もあります。災難が大きければ大きいほど、不運だったと思い込もうとするでしょうが、実は、その災難は、長期間にわたる消極的失敗が、具現化しただけなのではないでしょうか?

改善は凡人を天才にする

仕事でもスポーツでもそうですが、時として、天才と呼ばれる人と戦わなければならないことがあります。

天才と勝負しても、負けるだけだといって、逃げるわけにいきません。凡人が天才と渡り合うためには、日々の改善が必要で、それが凡人を天才にすると三木谷さんは語っています。

生まれながらの天才は階段を10段抜かしで跳んで、あっという間に自分を追い越してしまうかもしれない。けれどそのことに挫けず、倦まず弛まず、1段ずつ階段を上っていけば、いつかは天才を超えることができる。(中略)
エジソンという天才は蓄音機を発明した。けれどその後に続く、無数の無名の技術者たちが改善を続けてきたからこそ、現代の驚異的な音響装置がある。ウォークマンだってiPodだって、結局はその延長線上に存在している。(33~34ページ)

一人の天才によって世界はガラッと変わってしまいます。

でも、変化した後の世界がより良くなっているのは、名もない凡人達が、コツコツと改善を繰り返しているからです。エジソンが発明した蓄音機よりも、現代のオーディオ機器の方が比較にならないほど優れていることを誰もが知っています。しかし、そのオーディオ機器を作った人の名前を知っている人は少ないでしょう。

天才はある日突然、不連続なオリジナルなものを生み出す。けれど不連続は決して連続しない。連続させることを忘れたら、退行があるだけなのだ。(35ページ)

三木谷さんが言う「連続させること」とは、改善を積み重ねていくということではないでしょうか?

それを止めたところから、消極的失敗が始まるのだと思います。

成功のコンセプト (幻冬舎文庫)

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