1789年。
フランスの財政が逼迫し、国民の暮らしがさらに苦しくなり、遂に暴動が起こります。いや、それは暴動ではなく革命でした。バスチーユを市民軍が陥落させたとの情報はフランス全土に広まり、農民たちが貴族を襲撃し始めます。
狩りの最中だったルイ16世は、ことの重大さに気づき直ちにヴェルサイユ宮殿に戻りました。
続きを読むフランス国王ルイ15世の孫にオーストリア女帝マリア・テレジアの末娘が嫁ぐのをストラスブールのパン屋で働く少女マルグリットが、妬ましく見つめるところから物語が始まります。
遠藤周作さんの「王妃 マリー・アントワネット 上巻」の出だしです。
オーストリアからフランスにやって来たのは、マリー・アントワネット。まだ14歳だった彼女は、両国が手を握り、イギリスやプロイセンの脅威を抑える重要な役割を担わされます。人々は彼女を祝福し、彼女もまた群衆に微笑みを返します。しかし、同じ年頃のマルグリットは、彼女に嫉妬し、「早く死んじゃえばいい」と思います。
続きを読む重大事件のニュースを見ると、なぜ、そんな愚かなことをしたのかと思うことがあります。事件を起こした当人も、もしかしたら逮捕された時にそう思ったかもしれません。
「あの時、思いとどまることができたのに」
事件を起こす前に何度も葛藤があったと思いますが、最終的に犯罪を犯す決断をするのは、何かそうしなければならない気持ちが、その時にはあったはずです。
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