ウェブ1丁目図書館

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古事記の神話も歴史のうち

古事記は、日本最古の歴史書です。

史書というのですから、そこには事実か事実と考えられる内容が書かれているはずです。しかし、古事記の最初の方は、神代の時代のことが書かれているので、この部分は事実とは異なっているはずです。さすがに古事記に収録されている須佐之男命(すさのおのみこと)が八俣の大蛇を退治したという話は伝説でしょう。

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京都市よりも古都らしさを感じられる宇治市

1994年に「古都京都の文化財」が世界遺産に登録されました。千年以上にわたり日本の首都として栄えた日本文化の中心地であったことが、世界遺産登録の理由です。

この時に登録された文化財の多くは京都市内にあるのですが、平等院宇治上神社だけは宇治市にあります。京都は洛中と呼ばれていましたが、現在の京都市全部が洛中だったのではありません。京都市内でも、中心部の狭い区域だけが洛中と呼ばれ、そこを外れると洛外とされていました。

宇治市は、洛外も洛外、京都市の南隣にあります。しかしながら、宇治市は、京都市よりも古都の雰囲気を今によく伝えています。

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適正価格を表示して販売する商慣習を生んだ三井高利

買い物をしたり、レストランで食事する時、必ずと言っていいほどお店の商品やメニューに値札が貼られています。そして、商品を買ったり料理を食べたりした後は、その値札に記載された金額のお金を支払って取引が終了します。

現代日本では当たり前にみられる光景ですが、海外には、これが通用しない国があります。商品の価格がいくらか尋ねると法外な値段を吹っかけてくる商人が当たり前で、客もぼったくられているとわかっているものだから大幅に値切り始めます。

最終的には、適正価格に近い価格で交渉がまとまり売買が成立するのですが、このような面倒なことをするくらいなら、お店が適正価格を表示し客側もその金額を支払えば済む仕組みにしたらいいのにと思いますね。

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フィールドワークは人間の想像力を超える

子供の頃は昆虫が大好きで、夏休みになると虫取り網を持って1日中昆虫採集をしていた人もいることでしょう。

あれだけ大好きだった昆虫も、大人になると興味が無くなり、逆に毛嫌いし始める人も多いと思います。昆虫博士は、きっと大人になっても昆虫好きの人がなるのでしょうね。

しかし、昆虫博士が、常に自分の好きな昆虫を飼育して日々を送っているわけではありません。時には、害虫と呼ばれる昆虫を駆除するために様々な研究をし、大好きだった昆虫と敵対関係になることもあります。

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歴史の教科書からは当時の社会を理解できない

1868年の正月の鳥羽伏見の戦いから翌年5月の箱館戦争までの新政府軍と旧幕府軍との戦いは、1868年が戊辰年だったことから戊辰戦争と呼ばれています。

それから60年後の戊辰年にあたる昭和3年(1928年)。東京日日新聞社が、正月の読み物として前年の暮れから戊辰物語を連載しました。この戊辰物語は、明治維新を経験した人たちの談話が掲載されており、当時の民衆の心情や生活がどうだったのかがわかる興味深い史料です。

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